『アムリタの饗宴』がイタリア・フィレンツェの「第7回アニモ―ション映画祭」で最優秀長編作品賞(グランプリ)を受賞、米ニューヨークの「フィリップ・K・ディック映画祭2024」で最優秀アニメーション賞(アニメ部門グランプリ)を受賞したことを記念した特別上映会が、2024 年 11 月 17 日(日)、24 日(日)に、シネマハウス大塚(東京・大塚)にて開催されます。
上映作品は、海外の映画会社からのリクエストで、『アムリタの饗宴』と坂本監督の前作『アラーニェの虫籠』が合体し、よりホラー色が強化されて再編集された“新作”アニメ映画『心霊蟲 -GHOST BUGS-』(読み方・しんれいちゅう)』(英題“GHOST BUGS ”)が逆輸入の形で、日本初公開されるほか、『アムリタの饗宴』のアニメ・キャラクターのモデルとなった 3 人の女優(新嘉喜由芽、原田えりか、倉橋采里)や坂本サク監督をゲストに迎えたトークショー&秘蔵メイキング映像付き『アムリタの饗宴』の上映、さらに、『アラーニェの虫籠』のバリアフリー日本語字幕付きの<無料上映>も実施されるなど、盛りだくさんの内容となっています(『アラーニェの虫籠』の無料上映は事前予約制。定員を超える予約が入った場合は抽選となります。その他のプログラムは各回入れ替えの有料となります)。
海外向け“新作”アニメ映画『心霊蟲 -GHOST BUGS-』が、逆輸入で日本初公開!
この作品は、海外の映画会社の要請で、『アムリタの饗宴』と坂本監督の前作『アラーニェの虫籠』をミックスし、再編集した海外向けバージョンです。両作のプロデューサーである福谷修が総監督を務めて編集に参加し、坂本監督がシーンをブラッシュアップして、よりホラー・テイストが強化されています。海外のホラー映画祭やホラー・イベントで非公式に上映された際には、「アニメなのに、怖すぎる」「伊藤潤二とラヴクラフトが合体したような世界観が面白い」とホラー映画ファンから絶賛、拍手喝さいを浴びた“曰つき”の作品です。坂本サク監督によるティザー・ポスターは、死体に群がり、見た者を死へと導くといわれる、目玉の模様を付けた《蛾の心霊蟲》が闇夜に飛び交う、悪夢的なデザインとなっています。
アニメ・キャラの芝居のモデルとなった3人の女優を初お披露目!
坂本サク監督とのトークショーや、秘蔵メイキング映像を初公開!
『アムリタの饗宴』で、坂本サク監督が特にこだわったのが、登場人物の女子高生(たまひ、陽、由宇)のリアルな芝居でした。そのモデルとなった三人の女優が秘蔵メイキング映像と共に、今回の上映会で初お披露目。
約1000人のオーディションから選ばれた三人は、主人公・たまひ役の新嘉喜由芽、陽(アキ)役の原田えりか、由宇役の倉橋采里。アニメの動きのモデルになると聞けばモーションキャプチャーを思い出す人もいるかもしれませんが、坂本監督によると「人や物の動きをデジタル化するモーションキャプチャーというより、俳優の芝居を手書きでトレースし、アニメーション化するロトスコープだと思います」。実際、アニメーション制作の前に行われたモデル撮影では、三人は制服こそ着ていませんが、カバンやスマホを持って、時にアドリブを交えながらお芝居をしました。三人は登場人物に近い年齢もあって、よりリアルな等身大のキャラの存在感を生み出すことに成功。走って全力で逃げるシーンから、霊に取り憑かれるシーン、絶叫シーン、そして日常の細かい仕草、手足の動き、繊細な表情の演技まで、坂本監督は「新鮮な発見が何度もありました」と振り返ります。
冒頭で三人が歩きながら会話をするシーン(上写真)などは、実際にワンカットの長回しで撮影。通常のリハーサル室では距離が足りず、広めの体育館を借りて、時にはドローンなどを飛ばしての撮影も行われました。
日本ではロトスコープは実写に近い生々しいイメージがありますが、元々は『白雪姫』などで活用されていた伝統の手法。本作では、生身の俳優の芝居を、坂本監督が2Dのアニメ・キャラに巧みに反映させています(なお、ロトスコープを使用していない、坂本監督独自の作画カットも多数あります)。独特のリアリティに彩られたアニメーション映像は、たまひ役の内田真礼ら声優たちの声の芝居にも少なからず影響を与え、坂本監督も「今までにない作品に仕上がったと思います」と自信を深めました。昨年の劇場公開時には、監督の「(生身の俳優がモデルという)先入観を持たれたくない」との観点から、彼女たちをあえてクローズアップしていませんでしたが(エンドロールで三人はパフォーマンス・キャストとしてクレジット)、今回のトークショーでは、満を持して、新嘉喜由芽、原田えりか、倉橋采里が登壇。撮影当時の貴重なメイキング映像と共に、当時のエピソードを振り返り、彼女たちが『アムリタの饗宴』にもたらした様々な効果とアニメーションの可能性を明らかにします。
坂本監督の前作『アラーニェの虫籠』も
バリアフリー日本語字幕付きで《無料上映》!
今回の上映会では、坂本サク監督の前作『アラーニェの虫籠』がバリアフリー日本語字幕付きで無料上映されます。アニメ映画祭の最高峰・アヌシー国際アニメーション映画祭のミッドナイトスペシャル部門に正式出品され、三大アニメ映画祭の一つ、ザグレブ国際アニメーション映画祭に日本映画で唯一、長編部門コンペティションにノミネートされるなど、著名な映画祭で好評を博した名作。今回のバリアフリー日本語字幕上映は、障がいのある方や高齢の方、セリフの音声が聞き取りにくい方はもちろん、より作品世界を深く掘り下げたい人にもおすすめの上映です。なお、本作はUDCast方式にも対応し、上映の際には、スマホの専用アプリで「バリアフリー日本語音声ガイド」を聞くこともできます。
ゲスト(パフォーマンス・キャスト)プロフィール
■新嘉喜由芽 Yume Arakaki(たまひ役)
2002年6月24日、神奈川生まれ。
特技:バレエ ヒップホップ
【ドラマ】 WOWOW『コールドケース』#7(2016年) 岸部歌子役
【映画】 『女郎蜘蛛』知波役(2018年)
【舞台】 『九識のスプリント』岡村聖子役(2021年)
■原田えりか Erika Harada(陽役)
2002年11月30日、千葉県生まれ。
特技:チューバ、歌、ダンス、人狼ゲーム
【映画】百合ショートムービー『彼女のくちづけ感染するリビトー』 (2024年) 主演・三本美晴役
【企業ムービー】「アイン薬局『成長のリレー篇』」(2023年) 後輩役 2023/10/1~OA
■倉橋采里 Kotori Kurahashi(由宇役)
1998年7月15日、愛知県生まれ。
特技:バレエ(9年)・ピアノ(7年)
【映画】 「ブルーピリオド」(2024年) 溝口美々花役
【EVENT】 「ニコニコ超会議2022」 MC巫女役
【DVD】 「心霊マスターテープ2~念写~」 (2020年)蒼役
【イベント名】
坂本サクの個人制作アニメ映画『アムリタの饗宴』海外映画祭グランプリ受賞記念・特別上映会/新作 『心霊蟲 -GHOST BUGS-』初公開&トークショー
【日時】2024年11月17日(日)、11月24日(日)
【会場】シネマハウス大塚 (JR大塚駅北口徒歩7分、都電荒川線・巣鴨新田駅徒歩3分)
〒170-0002 東京都豊島区巣鴨4-7-4-101(折戸通り 都立文京高校正門前)
【上映作品】
『心霊蟲 -GHOST BUGS-』(2024年)+総監督・福谷修の解説付き。来場者プレゼントあり。
『アムリタの饗宴』(2023年)+ゲスト・トークショー。来場者プレゼントあり。
『アラーニェの虫籠』(2018年)バリアフリー日本語字幕付き上映※入場無料・予約制
※各回入替制。『心霊蟲 -GHOST BUGS-』『アムリタの饗宴』は有料です。
【入場料金】(各回入替)
『心霊蟲 -GHOST BUGS-』…当日1,800円、前売1,500円
『アムリタの饗宴』+トークショー…当日1,800円、前売1,500円
『アラーニェの虫籠』バリアフリー日本語字幕付き上映…入場無料・予約制
『アラーニェの虫籠』11月17日 13:30上映 申込フォーム
『アラーニェの虫籠』11月24日 13:30上映 申込フォーム
『心霊蟲 -GHOST BUGS-』・『アムリタの饗宴』+トークショーの前売り券(デジタル鑑賞券)は、10月30日(水)午後6時より公式サイトのオンラインストア↓にて販売いたします。
詳細は『アムリタの饗宴』イベントページをご覧ください。
Comments